2025年11月16日

歯並びが悪いと何が起こる?
歯並びが気になると、まず気になるのは見た目ですが、実際には見た目以上に身体のさまざまな機能へ密接に関わっています。 歯列や噛み合わせの乱れは、口の中だけで完結する問題ではなく、食事のしやすさ、発音、口元の印象、さらには姿勢や全身の筋肉のバランスにも影響を及ぼします。 痛みなどの自覚症状がないため「様子を見よう」と先延ばししてしまう方も多い傾向があります。 しかし、不正咬合は放置することで少しずつ悪化し、将来的な治療が大掛かりになるケースも少なくありません。
歯並びの問題は、歯そのものより“噛む力のバランス”に大きな影響を与えます。 噛み合わせがズレていると、一部の歯だけに強い力がかかり、その歯が欠けたり、動揺したり、歯根に炎症が起きる原因になります。 また、歯が正しく噛み合わないと、適切に噛み砕けず消化器への負担が増加し、胃腸トラブルのきっかけになることもあります。 こうした問題は日々の生活の中では気づきにくいものの、長期的に見るとじわじわと影響を拡大していきます。
Q. 歯並びが悪いと、どんな健康トラブルにつながる可能性がありますか?
歯並びの乱れが引き起こすトラブルの代表例として、まず挙げられるのが「プラーク(歯垢・細菌の塊)の蓄積のしやすさ」です。 歯が重なっていたり、ねじれていたりすると、歯ブラシが届きにくい箇所がどうしても生まれます。 この部分に汚れが溜まることで虫歯の発生率が高まり、炎症が続くと歯周病の進行も加速します。 早期の段階では症状が出にくいため気づかれにくいですが、気づいた頃には根が深い状態になっている例も多く見られます。
また、噛み合わせの乱れは顎の動きの軌道を歪め、筋肉の緊張を引き起こします。 顎関節症、慢性的な肩こり、首のハリ、頭痛といった全身症状が、実は噛み合わせを整えることで改善するケースも少なくありません。 特に片側だけで噛む癖がある方や、前歯で噛み切りにくい方は、筋肉への負担が偏りやすく、身体のバランスも崩れがちです。 “歯の問題が身体の不調につながっている”という事実は、一般の方にはあまり知られていませんが、臨床現場ではよく見られる現象です。
さらに、発音のしづらさも見逃せません。 特定の歯が前後にズレている場合、空気の抜け方が変化し、サ行・タ行などが聞き取りにくくなることがあります。 お子さまの発音に違和感を感じて相談される保護者の方も多く、早期の矯正治療によって発音が安定するケースも珍しくありません。
見た目の面では、歯並びが印象に大きく影響します。 口元は顔全体の印象を左右する要素の一つで、無意識のうちに口を閉じがちになる方もいらっしゃいます。 夙川周辺でも「写真のときに自然に笑えない」「口元だけ年齢より老けて見える気がする」といったお悩みから相談に来られる方が増えています。 口元が整うことで、笑顔に自信がつき、コミュニケーションが前向きになる方は多く見られます。
食事面でも、歯列不正の影響は大きく現れます。 前歯で噛み切りにくい、奥歯でしっかりすりつぶせないという状態が続くと、 食べ物が大きいまま飲み込まれ、胃腸へ負担がかかるため、消化吸収が弱くなることがあります。 また、歯の当たりが悪いことで歯が欠けやすくなる、詰め物が外れやすいといったトラブルにもつながります。
このように、歯並びは単に見た目の問題ではなく、日常生活の質や身体全体のバランスにまで影響します。とくに西宮市夙川エリアでは、歯並びや噛み合わせに関するご相談をいただくことが多く、「肩こりが軽くなった」「頭痛が減ってきた」「歯磨きがしやすくなった」といった日常の変化を実感される患者様も少なくありません。噛み合わせが整うことで全身のバランスが安定し、小さな改善が積み重なることで健康全体の底上げにつながるため、矯正治療には見た目以上に大きな価値があります。
最後にお伝えしたいこと
歯並びは放置しても自然に改善することはありません。早期に適切な評価を受けることで、将来的なトラブルを大きく防ぐことができます。口元に少しでも気になる点がある場合は、どうぞお気軽に当院までご相談ください。当院では矯正の無料相談も行っておりますので、初めての方でも安心してお越しいただけます。

